■「涼しい時間帯だから大丈夫」は通用しなくなっています
熱中症のリスクは気温だけで決まるわけじゃありません。
湿度・日射・風の有無・体の状態が複合的に関係していて、気温が低くても湿度が高ければ熱中症になるリスクは十分あります。今年は特に湿度が高い日が続いていて、体感温度が実際の気温より高くなりやすい状態が続いています。
さらに年齢を重ねると体温調節機能が低下して、暑さやのどの渇きを感じにくくなります。「まだ大丈夫」と思っているうちに体の中では限界に近づいているということが起きやすくなります。
昨年2024年の5〜9月の熱中症による救急搬送人員は全国で97,578人と過去最多を記録していて、年齢別で見ると65歳以上の高齢者が57.4%と最多ですが、18〜64歳の成人も33%を占めていて、「高齢者だけの問題ではない」という点に注意が必要です。
つまり搬送者の約3人に1人は、現役世代ということです。「自分はまだ若いから大丈夫」という感覚も、実はあまり根拠がないということになります。
■「元気だから大丈夫」は関係ありません
母はよく動いていて、体は元気な方です。
でも元気かどうかと、熱中症になるリスクはあまり関係がありません。むしろ「まだ動ける」と思って無理をすることが、熱中症のリスクを上げることになります。
我慢したり「これくらいで休んでいたら情けない」という感覚は特に高齢者に多い傾向があって、これが搬送者に高齢者が多い理由のひとつでもあります。
■エアコンを我慢しないでほしい話
高齢の方でよくあるのが「もったいない」「このくらいなら大丈夫」とエアコンをつけないことです。
室内でも熱中症は起きます。昨年の統計でも発生場所で一番多かったのは屋外ではなく「住居」でした。外での作業より、エアコンをつけない室内の方が搬送者数が多いということです。
電気代より体の方が大事です。