■噛む力の低下は、全身の筋力低下のサインです
「噛む力が弱くなる」というのは、全身の筋力低下(サルコペニア)のサインでもあるそうです。
サルコペニアとは加齢によって筋肉量と筋力が低下していく状態のことで、40代以降から徐々に進んでいきます。
咀嚼力と握力の関係を調べた研究では、噛む力が強い人ほど握力も高い傾向があることがわかっています。口の中の筋肉と全身の筋肉は連動していて、どちらかが衰えるともう一方も衰えやすくなるということです。
■現代人は噛む回数が激減しています
戦前の日本人は一食あたり約1,420回噛んでいたのに対して、今では約620回と半分以下になっているそうです。
食の柔らかさと早食いの習慣が、噛む力を少しずつ落としていっているということです。
コンビニ食・やわらかいパン・うどん・加工食品が増えた現代の食生活が、知らないうちに口周りの筋肉を衰えさせているということになります。
■噛む力が落ちると、太りやすくなります
噛む力が低下すると、硬い食材を避けるようになって雑穀類・野菜類・肉類の摂取量が減ります。代わりにごはんやうどんなどやわらかくて高GIな食品を選ぶようになって、糖質の摂取量が増加しやすくなるそうです。
つまり噛む力が落ちると食の選択肢が変わって、結果的に太りやすい食生活になっていくということです。
■噛むことが脳の血流を増やします
噛む刺激によって脳への血流が増えて脳が活性化されるそうです。逆に噛む力が低下すると脳への血流が低下して、認知症の発症リスクが高まりやすくなるというデータもあります。
有酸素運動が記憶力を上げるという話を以前しましたが、噛むことも同じように脳への血流を増やす効果があるということです。
■よく噛むとセロトニンが出ます
一定のリズムで噛むとセロトニンが分泌されて、気持ちが安定するそうです。
ステッパーのリズミカルな動きがセロトニンを増やすという話と同じ仕組みで、咀嚼もリズム運動のひとつとして脳に影響を与えているということです。
噛む力を維持するためにできる一番シンプルなことは、やわらかいものばかり食べないということです。野菜・肉・魚など、ある程度噛みごたえのある食材を意識して食べることが、全身の筋力維持にもつながっています。
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