■「ゴールデンタイム45分」はどこから来たのか
この話が広まったのは1990年代の研究がベースで、運動直後にタンパク質を摂ると筋タンパク質の合成が促進されるというデータが出たことがきっかけです。
当時の研究では空腹の状態でトレーニングした場合のデータが多くて、運動前に何も食べていない状態だと運動後すぐの補給が重要になりやすいという背景がありました。
■最新研究では「ウィンドウはもっと広い」という結論です
2012年にスポーツ栄養の専門誌に掲載された研究では、タンパク質摂取のタイミングが筋肉の発達に与える影響は、実際にはあったとしても比較的小さいという結論が出ています。
筋タンパク質の合成は運動後24〜48時間にわたって続いていることがわかっていて、45分という数字はかなり狭く設定されすぎていたということです。研究によると、普通に食事をしている状態であれば、食事のアナボリック(筋肉合成)効果は最大6時間持続するとも言われています。
つまり運動前3時間以内に食事をしていれば、運動後すぐにタンパク質を摂らなくても筋肉の合成には十分間に合うということです。
■「1日の総タンパク質量」の方がはるかに重要でした
最新の研究でわかってきたのが、タンパク質摂取のタイミングより1日全体でどのくらいのタンパク質を摂っているかの方が、筋肉の維持・成長に大きく影響するということです。
1日に体重1kgあたり1.6〜2.2gのタンパク質を摂ることが推奨されていて、体重55kgの方であれば1日88〜121g程度が目安になります。これを3食に分けて摂るだけで、ゴールデンタイムを意識しなくても十分な効果が得られるということです。